この時期は、精神的にも肉体的にも大きな変化をする時期です。LDやADHD、自閉症を抱える児童にとっては、特に苦しい時代とも言えます。
まず体の面では、男子も女子も同性の親でなければ対応し切れなくなってきます。男子のマスターベーション、女子の生理処理などは、同性の親が自分の体験などを交えながら、具体的に分かりやすく話してみましょう。自分の体の管理を自分ですることは自立への第一歩です。
LD、ADHDには男子児童が多いと言われていますが、この場合はお父さんに活躍してもらわなければなりません。
学習面では教科担任制となり、競争も激しくなって、多くの場合は普通学級の授業についていくのがますます難しくなり、自信を失ったり、感情的に不安定になったりすることもあります。何か自分の得意なことや好きな分野があれば、そこを伸ばしていくことで自信を取り戻すこともできますが、何より対等に付き合える等身大の友達がいることが大きな力となってきます。
この年代の子どもは親との関係も重要ですが、本人にとっての「居場所」を作れるかどうかが鍵になります。たとえ上手にできなくても、学校の部活動やクラブ活動、地域のスポーツサークルなどの仲間の一員として続けていくことの大切さや学業・教科学習にこだわらず、親として本人に何を望んでいるかをやさしく説明し、決して無理をさせ過ぎないように気をつけてあげてください。
行動や学習面でのギャップは大きくても、感情面での遅れは無いのです。親から自立したいと背伸びをしたがる時期でもあります。親としても将来の生活自立を考え、上手に子離れしていき、自分のことは自分で決めて行動できるように仕向けていくことも大切です。