フリースクールは、従来の学校としての形態を取り払った新しい自由な形態の学校で、多くの場合、学校法人として認可されず放課後等デイサービスのような私塾として運営されています。このような形の学校は不登校児の居場所の確保などから端を発して生まれてきており、現在はまだ多くありません。
対象は中学生以上の場合が多く、文部省の学習指導要領に縛られずに自由にカリキュラムを設定しており、少人数のクラス編成や個別の指導なども取り入れられています。また、ソシアルスキルトレーニングや芸術関連、体育関連の実習、社会体験実習などを含め、子どもの能力に合った授業が展開されています。
このため、普通教育と特殊教育のはざまに置かれたLD児が自信を回復したり、自分から意欲を持って学習に取り組んでいったりすることができ、仲間づくりの場ともなり得ます。
ただ、私塾のため卒業認定を得ることができず、通学定期の学割なども受けられません。また公立の学校と比べると経済的な負担が大きいこと、数が少なく定員も少数なので、望んでもなかなか行けないこと、などのデメリットが多いのも実情です。
しかし中学生の場合、学区の中学校と連携を取ることで籍を学区の中学校に置いたままフリースクールの出席数をその中学校の出席数として認めてもらえることもあります。高校の場合も、通信制高校と提携して卒業資格を得られるようシステム化したところもあります。