就学児童検診とは市町村の教育委員会が学校保険法に基づいて小学校に入学する子どもに対して行う集団検診です。この検診でLDや自閉症、ADHDなどの障害が疑われると、市町村や都道府県に設置された就学指導委員会が教育委員会に対し適切な教育を行うための助言をします。その結果を受けて、教育委員会はLDや自閉症、ADHDなどを抱えた子どもが普通学級に行くのか特別学級に行くのか判断するシステムになっています。
近年、これは普通学級と特別学級の子どもの選り分けのために行われているのでは?という批判も聞きますが、実際にはLDや自閉症、ADHD及びその周辺児はこの検診で障害が疑われるようなことは少なく、もし疑われた場合にもどこで教育を受けるのかの決定権は最終的に保護者にあります。
また、この年齢ではいろいろな検査をしても検査そのものが難しく、はっきりと認定の出ない、判断に迷うケースが多いようです。遅れが目立たないケースもありますので、進学時には普通学級に、不適応行動が多い場合は特別学級に変更するなど柔軟に対応していくと良いでしょう。その際には特別学級にどのような子どもがいるかも考慮して判断しましょう。
地域の教育センターなどでは、入学についての教育相談も行っていますので就学時検診の前後に相談してみるのも良いと思います。また、入学する小学校の校長や教頭と、保護者が本人を連れて話し合い、判断しても良いと思われます。