LD児の問題行動に、多動性、落ち着きのなさが挙げられます。授業中急に席を立ったり、ひとつの課題に集中できなかったりすることです。まずは担任の先生にこれらの行動がLD児の特徴の多動性であることを伝えましょう。その上で、先生の近くの席に移動してもらったり、大きな字で黒板に書いてもらったり、優しい課題を用意してもらったりと改善していくことが大切です。同時に、本人が慣れるまでは親が付き添って机の横に座って授業を受ける必要も考えられます。特に多動性が強い場合には登下校にも付き添うことが必要でしょう。
また、通級などの制度が利用できるのであれば、それを利用し、適切に指導してもらうことも検討が必要です。その学年の学習課題が難し過ぎるために一種の逃避行動の現われとして落ち着きのない状態になっているのであれば本人の発達に合わせた課題を用意してもらうこともできます。学校に色々と相談した上で、改善が見られない場合は特殊学級に移るという考慮も必要かもしれません。
家庭では、本人の発達段階に合わせて見合った課題をゆっくりしたペースで学習していきましょう。集中は続かないため、あまり長い時間勉強させるのは禁物です。家庭や学校で色々対策しても改善が見られない場合、専門医に相談し向精神薬・中枢神経興奮剤(リタリン)などの薬を服用することも可能です。ただ、多動性に関して言えば思春期になると治まることが多いようです。