最近になってようやく公的な機関でも診断や相談が行われるようになってきましたが、トレーニングを行っている機関は非常に少ないです。一部地域では私設のソーシャルスキルトレーニング教室が開かれていたり、全国組織の民間企業・団体がLDを取り上げてLDのための講座を開設したりといった新しい流れもあります。それでも、全国レベルでLDのためのカリキュラムを確立・普及させていくには相当な時間がかかると言わざるを得ません。それまでは、親が中心になってリズム教室や料理教室などのトレーニングの場を設けることが必要です。
グループを作って、その中で子ども同士の友達作りの援助をするような遊びの会から始めてみてはいかがでしょうか。交流が深まれば子ども達だけで小旅行を企画させ、切符の買い方や電車の乗り方など実生活に必要な訓練をさせましょう。子ども達だけでのオリエンテーリングは未知へ挑戦する勇気と問題の解決能力、そして協力し、支え合う気持ちを養うためのトレーニングとして有効です。
グループ運営の場合は、親は単なる保護者としてだけではなく、企画、準備、運営、指導の全ての役をしなければなりません。適正な指導を行うためにはLDについてはもちろん、その指導、訓練の方法について親の勉強が必要です。