LDや自閉症の困難さは医学的治療で治癒するものではありません。しかし、LDの特徴の一つである注意欠陥障害に対して、中枢神経興奮剤の投与は対処療法としては、有効なものとして普及しています。
しかし、障害の性質とその程度は子ども一人ひとりで異なっています。また、生育途上の子どもたちは年齢を経るごとにその症状は変化していきます。
薬効評価は原則として成人で行われるため、成長途中の子どもたちへの投与は、その方法、量について慎重に行わなければなりません。リタリンは、その処方が適切でないと無気力、食欲減退、発汗などの副作用が生じると言われています。
薬の薬効に不安を感じた場合など含め、医師または病院とのかかわり方のポイントを次にまとめてみました。
まず、親が子どもの状態・症状を正しく把握することが一番大切です。次に、子どもの状況を冷静、客観的に主治医に伝えることです。子どもが小さい場合、主治医は必要とする情報の源を親に頼らざるを得ません。さらに大切なのは、主治医がLDや自閉症に対する知識を持っているか見極めることです。主治医がLDや自閉症を知らないと間違った治療が行われ、副作用での弊害が生じることにもつながります。
主治医が薬を投与する場合には、親に同意を求めるはずです。そのとき、薬物療法の目的と意義、服用方法、副作用などの説明を必ず聞くようにしましょう。また、服用後の状況報告を行い、疑問がある場合は納得いくまで主治医と話し合うことが必要です。
しかし、それでも疑問が残る場合には、他の医者に相談すると良いでしょう。