この職業準備訓練は、センターの中にワークトレーニング社という模擬的な会社を作り、自閉症やアスペルガー症候群などに悩まれた方であっても、簡易作業をしながら職業人として必要な意欲、持続力、職場内でのルールなど基本的な労働習慣を身に付けるものです。期間は8週間で費用は無料です。窓口は職業センターまたは公共事業安定所です。
一方、下記2ヶ所では自閉症やアスペルガー症候群などに悩まれる方をを対象に、就職のための専門的な職業訓練を行っています。安定所から紹介されると訓練手当が支給されます。また、訓練を受ける費用は無料です。
- ①障害者職業訓練校
- 全国に19校あり、自閉症やアスペルガー症候群などに悩まれた方が自力で生活していけるように適性に応じた訓練を行っています。療育手帳を持っていることが入校の条件です。訓練機関は原則として1年です。入校の手続きは安定所で行いますが、見学や体験入学を実施している訓練校もありますので問い合わせてください。
- ②能力開発センター
- 職業訓練校ではありませんが、能力開発訓練の施設が各地にあり、地方公共団体や第三セクターなどが運営しています。訓練機関は2年です。手続きは安定所で行いますが、所在地・内容などについては最寄の安定所や各施設にお尋ねください。
さらに「適職」と呼ばれる職業適応訓練があります。これは、事業主と安定所が話し合って行う制度です。都道府県が企業に委託し、職場で仕事に慣れるまでの6ヶ月間、訓練をしてもらうことになります。訓練終了後、原則としてそのまま雇用されることになっています。