LDや高機能自閉症、自閉症、ADHDに悩まれる方が30歳になった時のことを考えると、経済的にも体力的にも親の支えに限界があることに気づきます。親自身、どのように老後を生きるかを考えると同時に、LDの援助についてが大きな問題になります。親亡き後には親の支えなしに自立して生活していかなければなりません。また、一般に障害の程度が低いLDの場合、現状では法的援助の対象になりにくいことを前提に自立を考える必要があります。生活自立は生活できる分の収入を自分で得ることができるということです。日常生活では身の回りの処理なども支援を受けながら一人でできると言うことです。このためには自分でやり遂げる力を身に付けることや生活力を身に付けること、自分で判断できるように決定する力を付けることが大切です。
将来まで考えてこのような生活自立を送るためには、早い時期から親を離れて、グループや一人で生活できるように訓練する必要があると思います。兄弟姉妹の理解が得られるような環境づくりを学齢期から心掛けることも大切です。年齢とともに兄弟姉妹の役割が増し、援助を求めざるを得ない場合も多くなることが予想されます。