学齢期には勉強の遅れに親の目が行き勝ちで、解決に時間をかけてしまう傾向があります。
しかし、ADHDや自閉症などを抱えている児童の生活に必要な基本的技能の習得は学齢期により心掛けるべきだと思います。
自分で判断することや自分の力でひとつのことをやりとげることはとても大切なことです。このような訓練は学齢期に小さなことから始めることが必要です。家庭の中ではお手伝いや役割分担という形で始めは手助けをしながらも子どもに自信を持たせて身に付けさせることが大切です。時間はかかりますが繰り返すことで前進します。
自分の判断で決定できる力を身に付けることも大切です。これも、食事のおかずを何にするかといった小さなことから始めると良いと思います。さらにセルフコントロールができることや安定した情緒でいられるようにすることも自活のためには必要なことです。
本人の努力や訓練と同時に、回りも自立に向けた支援が必要です。同等に付き合える友達の存在は自立段階では一層に必要になります。このような友達を見つけたり、親同士の交流のために行事に積極的に参加するなど家族レベルでの交流を深めていくことも心掛けましょう。また、友達とのたまり場作りなども自立のための有効な支援策になります。